マリモ

 阿寒湖の湖底にすむ、美しくも不可思議な球形の生物・・・それが『マリモ』です。北半球の淡水湖沼に広く見られる緑藻類の1種で、国の特別天然記念物に指定されています。
 今から1世紀以上も前の1898年、阿寒湖でマリモが発見され、学会誌に報告されました。1921年に天然記念物、1952年には特別天然記念物に指定され、以来地元では長年にわたって保護の取り組みが続けられてきました。富士山のふもとの河口湖、山中湖、西湖などにもマリモはいますが、大きさも小さく形もまん丸にはなりません。外国にも、大きなマリモがいる湖があったのですが、水が汚れたためにいなくなってしまいました。
 なので丸くて大きなマリモは、今ではここ北海道の山の中の湖『阿寒湖』でしか見ることができません。 マリモは、“謎の生命”とも呼ばれるようにマリモの生態には不明な店が多く、試行錯誤を免れなかったのも事実ですが、近年マリモに関する科学的な研究が大きく進み、これまで難しかったマリモの保護活動が実効的なものになり始めました。

 昔、子供の頃友達人がマリモを飼って?いて、特に変化をしないマリモに対し生きているのか死んでいるのか、はたまた何者なのか・・・扱いによくわからなくなったらしく、直接水道の水で洗い流してしまった・・・という何とも残酷な思い出が蘇ってきました。。。大人になった今でもよくわからないものが、子供にはもっとわかりにくいよね!・・・とあの時のマリモに対し言い訳をしつつ、少し私なりに調べてみました。 球体で固く、美しい濃緑色のビロード状をしているマリモは、日光がよく届く水深2〜3メートルのごく限られた砂泥質のところで、付着せずに生息しています。波動で揺れ動き回転することによって砂や泥を払い落とし、位置を替えつつ全体で光合成をします。

マリモの一生は
①生まれる(胞子の形成と発芽)
②伸びる(糸状体への生長)
③密生する(糸状体の集合)
④丸くなる(球状の形成)
⑤集まる(球状体群落の形成)
⑥崩れる(大型化と空洞化)
という過程を経ます。球体は1個の植物ではなく、無数の糸状小体である藻が枝分かれして絡み合いながら中心部から外側へ伸びて成長してできたものです。確認された最大のマリモは直径30センチほどありますが、直径6センチほどの大きさになるまでに150〜200年ほどかかります。私たち人間よりもはるかに長生きするんですね!

可愛いマリモの写真です!

ただの苔玉のようですが、知れば知るほどなんだかとても愛らしくなってきました。今の私なら過去の友人のように、焦ることなくそっと部屋の片隅に置いて日頃の疲れを癒すように見守っていける、そんな気持ちになってきました。よし!今から北海道に行ってマリモを探しに行ってこよう!!

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