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オオミズナギドリ

今や“深刻化”されている「天然記念物」の存在。
植物や動物、鳥など・・・たくさんの生き物たちが大切にされているのですが、やはりその数は年々減ってきているのが現状!!

北海道でも“天然記念物”がたくさんあるのですが、その中でも今回注目したのは「オオミズナギドリ」

“オオミズナギドリ”は、ミズナギドリ目ミズナギドリ科オオミズナギドリ属に分類される鳥類で、日本のミズナギドリ科のなかでは最大種。
日本では春から秋にかけて最も普通にみられるミズナギドリ類で、よく陸からでも見ることができます。

きっと“オオミズナギドリ”と聞いても、パッと存在が思い浮かぶ人は少ないハズ^^

大きさは約50㎝で、翼を広げると約120㎝もあります。その飛んでいる姿を見るかぎり“大きな鳥”という印象ですかね~。

この鳥と私たち人間と“深い関係”があるのを知っていますか^^?
なんとこの鳥の羽を使って“商品”を製造していたり“食用”にされることもあるんだそうです・・・。とても酷い話に思えてしまいますが、例えば羽毛布団なんて、鳥が必要不可欠ですしね(^^;

更には、本当なのか・・嘘なのかハッキリはしていませんが、年に一度“巣立ち前”の雛を捕獲して、皮からは油を搾り、肉は塩漬、骨と内臓は挽いて塩辛にしていたというのです。今や“天然記念物”になっているので、安心ですが。

まだまだこれから、生きていく小さな可愛らしい雛を捕まえて、よくそんなことが出来るなぁ・・・と腹立たしく感じてしまいますよね!!
私たち人間は、生き物が話しできないからといって、なんでもかんでも好き勝手にしていいというものではありません。
日本では、そこまで酷い事はありませんが、外国に行くと、よく普通に鳥の“丸裸状態”を目にしますものね・・・。

この“オオミズナギドリ”の特徴として、海面すれすれの位置を、まるで“グライダー”のように飛びます。そして、あまり羽ばたきをしないのです。風の向くまま・・・という感じ^^
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基本的には、群れを作って飛び回っています。時には“数万羽の群れ”のまで大きくなることも・・・!!!是非!!その時に見てみたいものですよね~^^「何事か!?」という程の壮大な状況に思えるでしょう。

生息域は、他の海鳥と異なりかなり狭く、東シナ海を含む日本近海から、南はマレーシア半島、オーストラリア北部沿岸までといわれています。そして、国内では関東北部や北海道の太平洋岸では姿を観られますよ~。

カラフトルリシジミ

カラフトルリシジミ
シジミ科の蝶。
間違っても、珍しい貝のことではありません!
日本では、知床山系・根室半島・然別湖など、北海道の高山帯や低地帯では湿原などに生息している、北海道固有の蝶。

体長は2センチ程度で、オスの翅(はね)は青紫色で黒い縁取りがついており、メスの翅はこげ茶っぽく、胴体付近がやや青みがかっています。
オス・メスともに、翅の裏側は淡い灰色で、翅の縁に幾つかの黒い斑点があり、一番外側には橙色の斑点がついており、翅を閉じている時に確認できます。

ぱっと見は、確かに青紫のオスの方が綺麗ですが、じっと見ていると、いやいやメスも渋いじゃないかと思えてきますし、翅についた斑点も蛾を連想させていたはずなのに、よくよくみると綺麗なことに驚きます。虫が苦手な人も、目にする事のできる幸運が訪れたら、騙されたと思って是非見てみて下さい。

幼虫の頃は、コケモモ・ガンコウラン(地面を這うように成長し、ブルーベリ—みたいな実をつけます)・クロマメノキ(スズランのように垂れ下がる白い花を咲かせ、こちらもブルーベリーのような実をつけます)で成長します。
どの、植物もツツジ科の植物で、かわいい実をつけます。

…キャベツを食べる蝶が可愛くないわけではありませんが、コケモモを食べる蝶だなんて、余計に特別感と可愛らしさと、妙な羨ましさまで感じてきます。

さて、話を戻しまして、それらの樹で成長し、冬を越し、7月頃に成虫になります。風が弱く穏やかな気候の時に元気に飛び回りますが、日が陰ると飛ぶのを止めます。
これは、高山蝶にはよくみられる特徴だそうです。

では、「陰った時がシャッターチャンスもしくは、捕まえるチャンス!」などと思うかもしれませんが、安易に手を出してはいけません。
国の天然記念物のみならず、レッドデータリストにも登録されている超希少種ですので、採取は禁止されています。
写真を撮るのはいいですが、傷つけないように注意しましょう。

また、カラフトルリシジミは、氷河期からその姿を変えていない生き物と言われていて、名前に冠してある樺太と北海道が、陸続きであった頃に、シベリアの方から南下しきて、そのまま生息するようになったと考えられています。

見た目だけでなく、彼らにまつわるエピソードもまた神秘的な生き物なのです。

夕張岳

現在の北海道の形の基本は、中生代白亜紀から新生代第三紀(約一億年前から約一千万年前)にかけてプレートの沈み込みにより東西北海道が接近し、ついには衝突することにより形成されたものです。

夕張岳は、この衝突により生じた北海道中央部を南北に走る脊梁山脈のうち夕張山系の南端近くに位置します。標高は1,668メートルの山で、夕張市と空知郡南富良野町にまたがり山域は北側の芦別岳と共に「富良野芦別道立自然公園」に指定されています。また、「花の名山」として知られ初夏から夏にかけての花のシーズンには全国から約4,000人もの登山者が訪れます。 蛇紋岩の土壌に適応し美しい花を咲かせる希少な高山植物が200種余り生育しています。これらの高山植物の群落は、「蛇紋岩メランジュ帯」と呼ばれる珍しい地形と共に、1996年には国の天然記念物に指定されています。

夕張山地の南端近くに位置し、主峰の座は芦別岳(標高1726.5メートル)に譲るものの、訪れる登山者は圧倒的に多いです。芦別岳は上部に蛇紋岩の露出地があり、複雑な地形と合わせて多種類の高山植物を見られるものと思います。夕張岳の高山植物群は、蛇紋岩の成分である超塩基性の成分と結びついたきわめて希少な蛇紋岩変形植物、氷河期の遺存種など夕張固有あるいは特異的な分布を示す高山植物で特徴づけられます。

夕張岳固有種としては、ユウバリコザクラ、エゾノクモマグサ、シソバキスミレなど、また特異な分布を示す植物としては、カトウハコベ、ナンブイヌナズナ、ミヤマハンモドキ、シロウマチドリ等があげられます。夕張岳の高山植物の組成はわずかな距離で変化し、北海道の山岳でみられる高山植物のほぼ全てが見られ、さらに夕張岳固有の植物が加わることで他では見られないほどの豊富で多様な様相を呈しています。
登山路は東西に各1コースありますが、札幌に近い西側の「大夕張コース」がかなり賑わっています。

【大夕張コース】
国道から登山口までの林道は約14キロメートルあります。「白銀橋」を渡って約5キロメートル地点にゲートがあり、“ヒュッテまで約9キロメートル”の案内板があります。ゲートの開放は6月~9月末までを予定され登山口には20台ほどの駐車スペースがあります。国道から登山口までは来るまで約30~40分ほどかかるでしょう。
登山ルートは「冷水コース」と「馬の背コース」の2ルートあります。

・冷水コース 標高差 1168メートル 登り4時間10分 下り2時間50分

駐車場ゲートから林道を10分程登ると右手に「冷水コース」があります。しばらく傾斜の緩やかな造材道が続き、傾斜がきつくなるとコース上はアマエゾマツの植林地を抜け樹林の斜面へと登っていきます。30分ほど登るとつづら折りの途中で数人なら十分に休憩できる場所があります。皿に0分ほど登ると第一の水場となる「冷水ノ沢」が。もう少し進むと「前岳ノ沢」もありますが水分量が少ないので、「冷水ノ沢」で補給するほうがよいでしょう。ここから北側に登り“馬の背コース”と合流する前岳の西尾根に出ます。尾根上はこれまでとは違い、北側には岩壁をまとった滝ノ沢岳(通称:姫岳)と東側には前岳を見上げられ展望がかなりよくなります。山開きの6月下旬頃から7月上旬には満開のシラネアオイ群落はまさに圧巻!この他、頂上までにたくさんの高山植物を見ることができます。花はもちろん、頂上から見る360度の大展望は今まで登ってきた疲れも吹っ飛ぶほどです。

・馬の背コース 登り4時間20分 下り3時間

先ほどの冷水コース登山口から分かれ、夕張岳ヒュッテ前にこのコースの登山口があります。登り一辺倒の辛さはありますが尾根の上に出ると所々で展望が利いて滝ノ沢岳が望まれてきます。この尾根には見ごたえのある冷温帯針広混交林が残っています。コース上には二つの顕著なコブがあり、道路脇の笹を摑まえながら登るほど急な「一ノ越」と、「二ノ越」は小さくすぐ先に冷水コースとの合流点となる登りがあります。どちらのコースもコースタイムに大きな違いはありませんが、通常オススメするのは登りが冷水コース・下りは馬の背コースとなります。(急な下りはちょっと怖い・・・という方はどちらも冷水コースで往復するほうがいいでしょう。)

夕張岳の上部には蛇紋岩という、普通の植物達の生育には都合の悪い地質が広がっています。そのためそれに耐えうる特殊な植物たちが分布しています。夕張岳の固有植物は、亜種・変種・品種(種のランク下の分類単位)を含み10以上数えることができます。また、湿原や岩場など多様な環境が揃っている為、シダ植物を含めると600種以上の植物が知られていてまさに“植物の宝庫”ともいえる山です。もちろん高山植物を持ち帰ることは犯罪になりますので、自分の足で山を登り、壮大な景色と一緒に高山植物たちを見て感動を味わってくださいね。

円山原始林

 北海道札幌市中央区円山にある標高225メートルの山『円山』。石狩平野に面し、札幌市の中心から西の近くにあり、札幌市民の憩いの場になっています。札幌市民には言わずと知れた小さな山で、地下鉄駅からそれほど遠くなく、緑あふれる広大な緑地といってもいいでしょう。

 標高も低いので誰でも気軽に登れる山として市民に親しまれているのはもちろん、人気の高い円山公園、札幌のお花見の代表格の桜、野球場、陸上競技場、北海道神宮などなど・・・“円山公園”と一言でいえないほど多様な顔を持ち、魅力溢れる場所です。
 その中でも特にオススメの場所として知られるのが『円山原始林』の遊歩道です。杉などの巨木が生い茂る中に綺麗に整備された木道があります。動物園入り口前の登山道からスタートすると、近所の幼稚園児など、あまりに多い地元の人の多さにビックリするかもしれませんね。
遊歩道は夏でも涼しい空気が漂ってきますよ。 原始林の中には、樹齢数百年を越えるカツラやシナノキなどが生い茂り原生林をなしています。落葉樹、針葉樹、照葉樹など390種の草木も密生し、花、鳥、昆虫、高山植物も多く生息しています。

 また四国八十八ヶ所を模したとされ、地蔵の点在する登山道は隠れた人気になっています。この円山を含む麓の森は「円山原生林」として1921年に国の天然記念物に指定されました。実はこの場所が北海道で最初に天然記念物に指定された場所とも言われてるんですよ。太古の姿を残す森とも言われているだけあって、樹齢数百年と思われる大木がたくさんあります。正確には明治初頭に人の手が入った時期もあると言われているので、全く原始のままということではないようですが、それでも大都市の貴重な自然として今でも大切に守られています。

札幌円山原始林の野生の可愛いエゾシマリスの映像です。

「円山原生林を散歩していると、時々リスにあえる事がある」とよく耳にします。標高も低く、登山時間も短いながらも2種類ものリスに出会うことができますよ。シマリスは2,3匹でじゃれあったり倒木の近くを走り回っていたり、カメラを向けると立ち止まってポーズをとるサービス精神旺盛な子達がたくさんいます。
 そしてエゾリスも人の気配を気にすることなく木の実を食べたりと全く逃げるそぶりを見せず、人間慣れしている子達が多いですよ! 割と早い段階で登れて、街全体を眺めることができる穴場スポット。円山公園の奥に広がる、神秘のパワースポットとも言われている円山原始林は多様な顔を持つ森・・・お友達らと一緒に歩いてみませんか?

【円山原始林】

住所:〒060-0000 北海道札幌市中央区円山 TEL/011-563-6111 《主な交通機関》 地下鉄円山公園駅から徒歩5分